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仮161)和食の作法

一流店を訪れた際に役立ちそうな、和食の作法に関する記述に焦点を当ててみたい

・着席したらまず「一礼」が正解
食事の席についたら、最初に「いただきます」の気持ちを表す一礼をするのが正しい
この時点ですでに、ほとんど知られていないことだといえるのではないでしょうか?
食膳の前で手を合わせる仕草をよく見ますが、これは宗教に由来するもの
つまり、本来の作法にはない

・次に、「箸構え」
これは、感謝を表す本来の所作
正座の姿勢から、右手を伏せ
              膳に置かれた箸のなかほどをとり、腿の上に引き寄せます
左手を受けるかたちで箸に添え、姿勢を正したら箸構えの完了
続いて右手を箸に沿って下に回し、箸を持ちなおして膳に運びます
箸は、中ほどを持つのが正しい
上のほうを持つと粗相をしやすくなるので、深く握らず、鉛筆を持つように軽く持つ

ところで和食は、右手に持った箸でいただくように配膳されているもの
たとえ左利きだったとしても、左手に箸を持っていただくことはしない
つまり左利きの人は、右手で箸が使えるように練習しなければならない

・食事の「腹八分目」も作法のうち
昔から、「腹八分目」といわれているのはご存知のとおり
もう少し食べたいと思うくらいが適度な食事量だということで
                          これも作法のひとつだと思うほうがよい
食べすぎが体によくないということは、誰もが知っていること
とはいっても、これほど食料が潤沢で多彩な料理を楽しめる現代においては
                                人は自制を失ってしまいがち
毎日三食、満腹になるまで食べていれば
             食事のたびにお腹が満たされないと満足できなくなってしまう
しかし、姿勢を正すことも、正しく歩くことも、食べる作法も
                      多少なりとも自制心を働かせなければできない
常に自分の体を意識する

・礼節とは「ほどよき自制」のこと
食べすぎとは逆に、食べないこともまた問題
たとえばそのいい例が、ダイエット
無理なダイエットは、やせすぎや体の変調を招くもの
また、朝食を食べない人が増えているのも困りもの
なぜなら朝食を抜くと、そのぶん昼食や夕食を食べ過ぎることになってしまい
                              それもまた体の変調につながる
「腹八分目」は、「ほどよき」をよしとする教え
また礼節とは、いいかえれば「ほどよき自制を知る」ことでもある
食べることは人の生存に関わることですから
            自制することなく欲望に従ってしまえば際限がなくなってしまう
いわば、江戸時代の本草学者、儒学者である貝原益軒のいう
            「禽獣の行いに近し」(けだものの行いのようなものだという意)

しかし、礼は飲食にはじまるもの
正しい作法で食事をすれば、ほどよく自制の利いた生活を送ることができる
当然のことながら、これらは和食の作法のほんの一部
しかも和食の作法のみならず、驚くほど緻密にさまざまな作法が多い
それを「面倒だ。細かいことは気にしないほうが楽だよ」と
                        切り捨ててしまうのはいちばん簡単なこと
しかし、否定することなく受け入れてみれば、そこから見えてくるものがあるはず
忘れていた、あるいは知らなかった作法を学び直すことはやはり大切
 

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